中学受験で出題された本と国語・社会入試対策
中学受験で出題された本やその本の小学生にとっての読みやすさ、国語の入試問題の内容について、国語入試対策を、また社会の時事問題対策を紹介します。
中学受験で出題された本

『リボン』(小川糸)はトキワ松学園中で出題されました!国語の入試問題の内容、あらすじを紹介!

『リボン』(小川糸)について

この本は、オカメインコのリボンが出会った人々との交流を描いた長編小説です。

文庫で約350ページあるので、時間的にも20年分ほど経過する壮大なスケールです。超大作であり、名作でしょう。スピンオフ作品の「つばさのおくりもの」を読むと、人間側とインコ側の両方の視点が楽しめて理解も深まるようです。
(「つばさのおくりもの」については最後に記載)

小学生にも読んでもらいたいところはたくさんあるのですが、全部通して読むのは厳しいでしょう。

それぞれの出会いに全く題名もついていなく、羽のマークがあると違う話に変わるような構成になっていて、つながりを理解するのも難しいですし、中には子供を亡くした母親ですとか、小学生には理解が難しいところも多いです。

ですが、特に最初のひばりが小学生だったとき、祖母のすみれちゃんとオカメインコのリボンを育てていくシーンは、小学生にも読んでもらいたいです。文庫では96ページまでになります。

入試で出題されたのも、このシーンからでした。

途中のエピソードにもいいお話がたくさんあり、涙誘われるところもあります。

人々の心の寂しさを穴埋めしていくような形で、リボンはいろいろな名前をつけてもらって旅をしていきます。人と人とのつながり、本当に大切なものを教えてくれるような素敵な作品でした。

高校生以上大人の方にはぜひ読んでもらいたい作品です。

ブロ子ちゃん
ブロ子ちゃん
読み終わった後になんだかあったかいものをもらった気がしました。

(詳しいあらすじを読みたい方は一番最後に。ネタバレになりますので、読みたくない方はご覧にならないでください。)


([お]5-4)リボン (ポプラ文庫)

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『リボン』(小川糸)が中学受験で出題された学校

2016年度第1回トキワ松学園中学校の国語の入試問題で出題されました。

2016年度第1回トキワ松学園中学校の国語の入試問題

大問2番で、文庫本で約7ページ半出題されました。リボンという名の鳥が産まれて6ヶ月目、おばあちゃんのすみれちゃんと孫のひばりさんとともに育ててきたリボンが飛んで行ってしまっていなくなってしまった場面です。ただし、この場面を読むだけでは、すみれちゃんがおばあちゃんであることはわからなかったでしょう。

大問1番は漢字の読み書き、とこの大問2番で出題は全てなので、読解問題は「リボン」からのみです。

大問2番の出題形式は、語句の意味が1問、適語補充が1問、抜き出しが4問、4択の記号選択が2問、慣用句の問題が1問、会話文補充が1問、15字の記述が1問、自由記述が2問で全部で13問でした。

『リボン』のあらすじ(ネタバレ)

ひばりにはすみれちゃんという親友がいました。すみれちゃんはひばりといっしょに住んでいるおばあちゃんです。おばあちゃんであるすみれちゃんはひばりのお父さんを養子として育てたため、ひばりと血のつながりはありません。ですが、ひばりと名付けたのもすみれちゃんで、ひばりは学校から帰ってきてすみれちゃんと過ごすのが何よりの楽しみでした。

すみれちゃんはバードウォッチングが大好きで、隣のお庭のおじいちゃんの木に集まる鳥を眺めていましたが、あるとき、鳥の卵を拾って、自分の頭の中で卵を温めて、ひばりとともに育てるのです。

産まれた雛をすみれちゃんは、自分とひばりさんを永遠に結ぶリボンという意味を込めてリボンと名付けました。雛を育てるのも楽しくて、ひばりは毎日学校から帰ってきてはすみれちゃんの部屋でリボンと過ごしました。

ところが、リボンが生まれて半年後のある日、すみれちゃんの不注意でリボンがいなくなってしまうのです。

ここから何度も場面が変わっていきます。リボンが旅しているととらえられます。

・お腹の中に男の子の赤ちゃんを宿していた女性が死産してしまい、この場所から出て行こうと考えていると、ベランダにリボンが現れ、男の子が天使になって現れたと思い、やはり天使が戻ってくる場所にいなければと思いなおす。

・鳥の家に保護されたリボンは、おかまのトリ君に心を開き、バナナと名付けられ、元気になる。そして、妻と別居することになった中年男性と娘のいる家にもらわれていく。

・お店のママに無期限で預けられていたが、その店に斎藤くんが来て、話をしているうちにいつの間にかいなくなってしまう。

美歩子先生が余命宣告を受けた日に、美歩子先生の肩から離れないでついていくリボン。美歩子先生はスエヒロと名付けて、家で飼うことにする。美歩子先生に家族はいなく、ふぅちゃんという遠い親戚で幼なじみの女性が週に1度お手伝いに来てくれている。美歩子先生が雑誌の表紙絵を担当することになり、版元の津野田さんが来るようになる。津野田さんは鳥が苦手だったが、美歩子先生とふぅちゃんに会いに行くことが楽しみになる。やがて、美歩子先生が亡くなられると、その遺書によりスエヒロは津野田さんに託される。

・乳がんを患って他界してしまった姉(津野田さんと思われる)の妹は、姉の家で飼われていたリボン(スー坊と呼ばれていた)を預かることになる。妹の息子のツバサもスー坊がお気に入りだったが、義兄が再婚することになり、スー坊を再び返すことになる。

・地震で津波が来る危険性のある場所にいた少女は窓からリボンを逃した。それを見ていた妹は障害のある兄といっしょに高台へ逃れようと必死で歩きながら、少女にも早く逃げるように説明する。

この後、再びすみれちゃんとひばりの話に戻ります。

すみれちゃんは、リボンがいなくなってから急に体力が弱まり、車椅子で生活するようになります。そして、ひばりの家族は新しい家に引っ越し、すみれちゃんも見晴らしのいい快適な部屋で過ごすようになります。

その頃、中学2年生になったひばりは好きな人ができたことをすみれちゃんに話すと、すみれちゃんにも好きだった人がいたことを話してくれます。すみれちゃんが音楽の勉強をするためにヨーロッパに留学していた当時、最後に滞在したベルリンで出会ったハンスさんという人だと。しかし、ハンスさんとはベルリンの壁ができたことによって生き別れになってしまい、その後、ハンスさんがどうなったのかも全くわからないまま、すみれちゃんは日本に戻ってきたのだそうです。

すみれちゃんが亡くなったとき、ひばりはもう仕事をしていて北海道にいるときでした。すみれちゃんの遺言に、自分の骨の半分をベルリンにまいてほしいとあり、ひばりはすみれちゃんが亡くなって2年以上たってからドイツへ向かいます。その頃、ひばりは子宮筋腫を患っていて、摘出しなければならないような状態でした。

ドイツから戻り、ひばりは、リボンとすみれちゃんと3人で暮らしていた家に引っ越してから初めて向かいます。元住んでいた家はもうなくなっていましたが、おじいちゃんの木が残っていて、そこでひばりはリボンと再会することができるのです。そして、リボンはひばりに「こわくないよ」と語りかけます。

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『つばさのおくりもの』(小川糸)について

この本は、

リボン』のスピンオフ作品で、オカメインコのリボンの視点から書かれた作品です。

装丁からして、絵本のような雰囲気ですが、絵本よりは文字多いです。それでも、1冊読むのに30分くらいで読めるのではないでしょうか?
(大きさ縦約17cm、横約14cm、60ページ)

オカメインコのリボンが出会った鳥や人間たちとの物語です。

主人公のオカメインコは、記憶を長くとどめておくことができないようで、『リボン』の方の登場人物全員は出てきません。

中学受験では、2019年第1回午後の春日部共栄中学校の国語の入試問題で出題されているようです。

『つばさのおくりもの』あらすじ(ネタバレ)

鳥の家に保護されたときに、ヤエさんというヨウムのおばあさんにいろいろ教わりますが、ヤエさんが死んでしまい、リボンも鳥の家から旅をします。新しい家に引き取られ、そこには赤ちゃんのみゆきちゃんがいました。みゆきちゃんは鳥の言葉を話すことができ、とても仲良くなりましたが、みゆきちゃんのママは乳がんを患って入院してしまいます。ママさんは病院から家に戻ってくると、家族に自分の代わりに「おかえりなさい」を言ってもらえるように、リボンに「おかえりなさい」を言う練習をさせます。やっと言えるようになると、ママさんはまた家からいなくなってしまうのです。みゆきちゃんも大きくなると鳥語が話せなくなっていました。その後、急に地震が起こり、みゆきちゃんはリボンに逃げてと言って、リボンを空へ放ちます。リボンはさまよいながら、ようやく生まれた場所、おじいさんの木に戻っていきます。そこでおじいさんの木から自分を育ててくれた人たちの話を聞きます。そしてようやく自分を育ててくれた大切な人たちのことを思い出すのです。

ABOUT ME
ブロ子ちゃん
ブロ子ちゃん
プロ家庭教師として20年以上勤めています。国語の入試問題を読むと、ついつい続きが気になり、本を読んでしまいます。出題された学校の国語の問題傾向や、その本が小学生にとって読みやすいかどうかということも書いています。検索窓に学校名を入れていただけますと、出題された本のページが出てきますので、どうぞご利用下さい。この中で何か読みたい本や読めそうな本を見つけていただいたり、また、中学受験の対策について、何かこのブログからきっかけをつかんでいただけたら幸いです。 また、ココナラでオンライン授業を出品しています。よろしければ、ご活用いただければと思います。 https://coconala.com/services/1137503
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