中学受験で出題された本と国語・社会入試対策
中学受験で出題された本やその本の小学生にとっての読みやすさ、国語の入試問題の内容について、国語入試対策を、また社会の時事問題対策を紹介します。
中学受験で出題された本

『よろこびの歌』(宮下奈都)は吉祥女子中、公文国際学園中で出題されました!国語の入試問題の内容、あらすじを紹介!

『よろこびの歌』(宮下奈都)について

よろこびの歌』は、女子高校生たちが悩み、挫折、コンプレックスを抱えながら、友だち同士お互いに影響し合い、クラスで自分たちの歌を作り上げていくお話です。

最初と最後が、声楽を志していてクラスでは指揮者となって歌を指導していく御木元玲の語り。他はクラスの友達が一人一人、自分のことや御木元玲、クラスのことを語りながら、話が進んでいく構成になっています。

(詳しいあらすじを読みたい方は一番最後に。ネタバレになりますので、読みたくない方はご覧にならないでください。)

悩みや挫折を暗くじめじめとは描かれていません全体に勢いがあって明るいので、読みやすく、読み終わった時には自分も高校生から力をもらっているような気分になる作品です。

もちろん、中高生にはぴったりなので、ぜひ手にとってみてください。特に、女の子にオススメです。小学生にはまだわからないこともあるかもしれませんが、長い物語文が出題される学校を受験するなら、楽しい本なので、どんどん読んでみましょう。
続編『終わらない歌』は登場人物が大学生になりますが、同じく若さあふれるエネルギーを感じる小説です。

『終わらない歌』(宮下奈都)は東京都市大学付属中で出題されました!国語の入試問題の内容、あらすじを紹介します! 『終わらない歌』(宮下奈都)について 『よろこびの歌』の3年後を描いた続編です。御木元玲はやはり音大に進学し一人暮らしを始めます...
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『よろこびの歌』が中学受験で出題された学校

中学受験では、2017年度第1回吉祥女子中学校2019年度公文国際学園中等部B入試の国語の入試問題で出題されました。

2017年度第1回吉祥女子中学校の国語の入試問題

大問1番に出題されました。
よろこびの歌』6章目の「佐々木ひかり」というクラス委員の語りから文庫で10.5ページ分ほどの出題です。ひかりから見た御木元玲が描かれ、クラスのみんなでまた合唱コンクールで歌った歌を練習をするシーンでした。

大問1番の設問は問13までで、字数制限ありの記述問題が3問、それ以外は4択の記号選択問題です。大問2番が説明文で、大問3番が漢字6問の構成です。
問1は語句の意味ですが、問9が80〜90字以内の記述問題です。
大問2番の説明文は、ゴミの問題についてで、1番のこの「よろこびの歌」ほど長くはないですが、少し短くなっただけで問11まであり、吉祥女子中の国語の問題は量が多いです。

普段からこの『よろこびの歌』くらいの本を苦なく、楽しく読めるといいでしょう。

ブロ子ちゃん
ブロ子ちゃん
本や文章を読むことが好きだから、量が多いのなんて気にならないというくらいになれるといいですね。

吉祥女子中学校の国語の出題傾向

吉祥女子中学校の国語の入試問題は、説明的文章1題物語的文章1題漢字の読み書き1題の構成になっています。
説明的文章も物語的文章も大体どちらも同じくらいの量で、設問もどちらも10〜14問くらい出題されています。
時間は50分ですが、かなり量があるので、読むスピードは絶対必要です。

4択の記号選択問題が多いですが、説明的文章、物語的文章のどちらかで80字程度の記述問題があり、30〜50字程度の記述問題も2,3問出題されています。
しっかり読み切るスピードさえあれば、4択の記号選択問題はそれほど難しくありません。普段からとにかく読むことに慣れましょう。

吉祥女子中学校を受験したい生徒さんにおすすめの本

吉祥女子中学校を受験したい生徒さんにおすすめしたい本は、

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です。

※このくらいの本がスラスラ読めるといいですね、という意味でのおすすめの本で、決してこれらの本が出題可能性があると言っているわけではありません。

2019年度公文国際学園中等部B入試の国語の入試問題

大問1番で最後の章「千年メダル」から文庫で約8ページ分出題されました。このお話のクライマックス最後の部分です。御木本玲の呼びかけで、未来の自分に向かって歌っていこうと、発表する講堂へ向かう場面です。大問2番は説明文、大問3番は漢字・文法・部首パズルで、大問3番まででした。

大問1番の設問形式は、語句の意味が1問、適語補充が2問、抜き出しが1問、5択の記号選択問題が5問、100字の記述問題が1問で全部で10問でした。

『よろこびの歌』あらすじ(ネタバレ)

有名なヴァイオリニスト御木元響(みきもとひびき)の娘御木元玲(れい)は、小さい頃から歌うのが好きで、器楽ではなく声楽を志していた。音大付属高校を受験し、誰もが合格すると思っていたが、受からなかった。玲は新設の私立女子高校に入学したが、自分だけ違う場所にいるかのように、ただ通っているだけで時は過ぎる。

高校2年の後半、合唱コンクールの準備が始まった。御木元さんが指揮者をやればいいと推薦され、指揮者を務めることになったが、玲の思うように、みんな歌うことができない。結局まとまらないまま合唱コンクールは終わる。しかし、その後のマラソン大会で、玲が一番最後の生徒となり、息も苦しくのろのろと足を進め、グラウンドに戻ってくると、合唱コンクールで歌った歌が聞こえてくる。クラスのみんなが玲を励ますために歌い出したのだ。その歌を聴いて玲は震えた。伝えたい思いがあって歌う歌こそ歌のはじまりなのだ。

うどん屋の娘原千夏は、御木元響のヴァイオリンが好きで、音楽が好きで、ピアノが欲しかったけれど、買ってもらえるような家ではなかった。学校の音楽室で練習し、合唱コンクールでピアノを担当するが、まともに弾けなかった。だけど、玲にはマラソン大会の歌声を褒められ、玲に歌を習うことになる。

中溝早希は、中学のとき、ソフトボールで4番でエースだったが、最後の試合で暴投したことで、肩を壊し、ソフトボールの強豪校に推薦が決まっていたのに辞退してこの高校に入った。

牧野史香は、霊が見える能力があり、音楽室にいつもいるおじいさんは御木元玲を見守っていることに気づく。

音楽の先生の浅原先生が、マラソン大会の生徒たちの歌声を聞いて、3月の卒業生を送る会でもう一度リベンジしたらどうかと玲たちのクラスに問いかける。クラス委員の佐々木ひかりを中心にみんなやる気になり、もう一度歌の練習が始まる。

この高校に自分の居場所はないと思っていた玲が、指揮者をすることで変わっていったのを見て、他のみんなも変わってゆく。自分を哀れんだり、親や他人を恨んで人のせいにしていた自分の人生を、自分の足で踏み出さなければならないことに気づいていく。

明日の未来の自分たちのために、歌を歌おう、と。

ABOUT ME
ブロ子ちゃん
ブロ子ちゃん
プロ家庭教師として20年以上勤めています。国語の入試問題を読むと、ついつい続きが気になり、本を読んでしまいます。出題された学校の国語の問題傾向や、その本が小学生にとって読みやすいかどうかということも書いています。検索窓に学校名を入れていただけますと、出題された本のページが出てきますので、どうぞご利用下さい。この中で何か読みたい本や読めそうな本を見つけていただいたり、また、中学受験の対策について、何かこのブログからきっかけをつかんでいただけたら幸いです。 また、ココナラでオンライン授業を出品しています。よろしければ、ご活用いただければと思います。 https://coconala.com/services/1137503
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