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中学受験 国語の勉強法:偏差値40以下の国語嫌いBくんが日本大学中学校に合格
Bくんは、5年生の2学期で、算数も偏差値45程度、国語はもっと悪くて偏差値40を下回っていることがほとんどで、国語は嫌いでした。
やはり、答えが明確に出ないということがイライラするらしく、また、長文は全く読む気がせず、模試などでは、大問1つほとんど読めない状況でした。
算数もすごくできるわけではありませんでしたが、算数の方が好きでした。
四谷大塚系の進学塾に通っていて、予習シリーズを中心に勉強し、週テストを毎週受けていました。
この国語嫌いのBくんがなんとか普通に過去問が解けるようになるようまでになった勉強法を紹介します。
『新演習小5上』基本問題だけを練習
『新演習小5上』基本問題のみの練習法
『新演習小5上』※の基本問題でも最初難しいかと思いましたが、4年の新演習にするほどでもないと判断し、とにかく音読してもらってから解くようにしてもらいました。
音読も全部一人で読むのは苦痛でしかなかったため、段落ごとに交互に読むようにしました。私がついていないときは、お母さんと交互に読んで練習してもらっていました。『新演習小5上』の基本問題を終わらせるのに5年の2月頃までかかりました。
読解方法を説明し、設問1つ1つ確認しながら、また、本文の語句の意味のわからないものも説明しながら、基本問題1題解くのに最初は40分くらいかかっていました。
物語的文章の特に気持ちがなかなか理解できず、気持ちを表す言葉をたくさん覚えてもらって、どれに当てはまりそうかを1つ1つ考えてもらうという地道な作業をしました。
※『新演習』とは、多数の受験塾で扱っている市販されていないテキストです。A4見開き2ページで1題解けるくらいの量で、基本問題と練習問題とあり、問題量が豊富です。
読解方法については、下記の記事で書いています。参考にしてみてください。
https://chugakuzyuken-kokugo.com/how-to-read/
『新演習小5上』基本問題のみの結果
説明的文章の方が少しはできるという感じになってきました。大事なところに線を引いたりすることは、問題なくできるようになりました。
週テストでも、説明文の方がまだマシにはなってきましたが、模試ではまだまだ難しすぎて、偏差値的な変化はほとんど表れていませんでした。
『新演習小5下』基本問題〜練習問題まで練習
『新演習小5下小6上』基本問題〜練習問題まで音読して練習
最初に、基本問題だけを先に終わらせ、その後に最初に戻って練習問題を進めました。この間、ずっと音読してからを欠かさずに続けてもらいました。
『新演習小5下』が終わった(一部は飛ばしているので全部ではありません)のが、小6の6月くらいでした。その後に、『新演習小6上』に入りましたが『新演習小6上』は半分くらいで全部解きませんでした。
『新演習小5下小6上』基本問題〜練習問題まで音読して練習した結果
国語への毛嫌い感はだいぶなくなり、語彙力も増え、線の引き方や読解方法は理解できていました。『新演習』のA4見開き2ページをこなすことへの抵抗はなくなっていましたが、やはり長い文がまだまだで週テストの復習をするのが精一杯でした。
模試の方も6年生になるとさらに難しくなり、せっかく少しできるようになっていてもなかなか追いつかず、偏差値も40を下回らなくなったくらいでした。
簡単な過去問を練習
簡単な過去問を練習
そこで、トキワ松学園中や聖セシリア女子中の過去問を練習し始めました。Bくんは男の子ですので、受けることはまずない学校ではありましたが、設問がそれほど難しくなく、本文が新演習よりずっと長さがあるので、長文練習を抵抗なく進めるために、この2校の過去問を選びました。小6夏休みいっぱい、トキワ松学園中を先に練習し、聖セシリア女子中の方を多めに練習し続けました。
簡単な過去問を練習した結果
ここでやっと長文への抵抗がなくなってきました。読めば解ける問題だったので、やる気をなくすことなく、続けることができました。簡単で長い文章を読むことにより、読むスピードがぐんと上がりました。
それでも、模試では偏差値40〜45くらいでした。
日本大学中学校過去問にチャレンジ
日大藤沢中の過去問から、日本大学中の過去問へ
日本大学中学校の問題は、大問4番まであり、1つ1つが長くはないのですが、全体ではかなりの量になるため、なかなか手をつけられず、先に日本大学藤沢中学校の過去問を7年分くらい1回2回あるものは全部こなし、練習しました。
最初2,3年分は時間を計らず時間をかけてしっかり解いてもらいました。その後、時間制限ありで2,3年分を解いてもらうと、日本大学藤沢中の過去問が、時間内で6割5分くらいを取れるようになってきました。
そこで、やっと日本大学中学校の問題にチャレンジすることができるようになりました。ですが、やはり量が多くて、時間内は無理でした。時間制限なしでしっかりやろうということで、5年分くらい解いて、1月入試直前で、初めて時間制限ありで日本大学中学校の問題を解き終わりました。できなかった問題もありましたが、なんとか全体を終える体裁を整えることができるようになりました。
日大藤沢中の過去問から、日本大学中の過去問へ移行した結果
日本大学中学校の大問4番までという量がかなりきつかったのは事実ですが、算数が伸びたことにより、日本大学中学校の方をチャレンジすることができ、良い結果を得ることができました。
国語はギリギリの合格点だったと思いますが、思い返せば、小5の新演習ですら読むのを嫌がっていたことを考えれば、相当頑張った結果であったと思います。
まとめ
国語の毛嫌い感をなくすには、初期の頃は、ひたすら音読が大事です。言葉が体に染み付くようになると、毛嫌い感がなくなっていきます。
そして、無理な過去問をいきなり解くのではなく、受けるはずのない学校でも、長文慣れのために簡単な学校の過去問をたくさん解く練習をするというのが一番効果がありました。